京都の魅力

古寺巡礼、絢爛たる祭、歴史と文学のあとを訪ねる散歩みち

2016-03-29から1日間の記事一覧

寂光院と勝林院

平家没落の哀史を語る『平家物語』の巻末をかぎる「灌頂の巻」の女主人公は、平家一門の悲しみを一身に集めた観のある建礼門院である。 文治2年(1186)4月20日すぎ、後白河法皇は鞍馬寺に参詣するように見せて、そっと都を出た。行先は大原、建礼門院に会う…