京都の魅力

古寺巡礼、絢爛たる祭、歴史と文学のあとを訪ねる散歩みち

2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

三十三間堂と方広寺あたり~仏の世界と秀吉の栄光

七条通りは、鴨川にかかる七条大橋から東へ次第に勾配が大きくなって、東大路で終るが、その東山七条あたりは、古いものと近代的なものとが共存している特異な場所である。古さびた土塀や石垣の中に、近代的な病院や学校が平然と存在しているのを発見すると…

東福寺と伏見稲荷~東山南麓の魅力

東福寺へ通ずる石垣と土塀のある道は、静かで古都探策の目的をもつ旅人を十分満足させてくれる。ともすれば、京都は南へ行くにしたがって、古都という言葉を失いがちであるが、東福寺あたりが古都の南限かもしれない。 檜皮葺の月下門の前から、洗玉澗という…

平等院と万福寺~極楽浄土への願い

流れ出る川がひとつしかない琵琶湖の水は、石山のあたりから山間を縫い、宇治で初めて平地にほとばしり出る。「ころは一月廿日あまりのころなれば、比良のたかね、志賀の山、むかしながらの雪も消え、谷々の氷うちとけて水は折ふしまさりたり。白浪おびただ…