中秋の夕方、鴨の河原に降り立ちて東の山辺をうち眺むれば、四方の山々みなほの黔きに山の向うにほの白き何物かが見える。まだ姿を見せぬ月影の先駆的な御光であろうか、錦糸で縫い取ったかのように、一本の細い錦布を敷き列べたかのように、東山一帯の稜線…
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